スタジオ・キャットキック

広告・販促の企画・コピーライティングを手掛ける五十畑裕詞と、猫作家・イラストレーターの梶原美穂が所属する会社です。http://www.catkick.com/

最新広告手法「ネイティブアド」とは? by五十畑

宣伝会議」2014年12月号、巻頭特集は「ネイティブアド」。聞きなれない言葉ですが、自分の言葉でまとめてみると

「(たとえばGizmodoみたいな)情報発信型のWebサイトにおいて、通常のコンテンツと自然に(native)なじんでいるんだけど、実は広告だという、ものすごく作り込んだ、情報の質を重視した広告コンテンツ」

 ってことになるのかな。ぼくの場合、コピーライターとして雑誌や新聞に掲載する記事広告(記事の体裁をした広告。人によっては毛嫌いされるが、嫌われても仕方ない程度のクオリティの記事広告が大半を占めているのも事実…)を担当する機会は割と多いのですが、この「記事広告」の手法がWebで使われると、ネイティブアドと呼ばれることになります。しかし、インタラクティブであり、SNSと直結して情報が(よくも悪くも)拡散しやすいという性格を持っている点が、紙媒体の記事広告とは大きく異なります。一歩間違えると「ステルスマーケティング」の末路のように、出稿した企業も掲載したメディアも、かなり手痛いダメージを被る可能性があるかもしれません。「炎上」のリスクを理解した上で、それを回避できる内容や表現が必須だと思います。

 

宣伝会議」に載っていたネイティブアドを説明する記事を要約すると、こんな感じです。

●コントロールしにくい環境の中でどう広告に接してもらうかという課題の中で登場したのがネイティブアド
●定義は「ページの内容やデザイン、プラットフォームの動作と合致することで、ユーザーがサイトの一部として違和感を持たない広告」
●情報サイトの各コンテンツになじむ形で掲出されるため従来の記事広告的な手法ではあるが、広義的には、検索エンジンの検索結果の上部に表示される広告や、LINEのスポンサー付き無料スタンプも含まれる
●従来のCMのように一方的に「見せる」のではなく、ユーザー(読者でも視聴者でもない!)から「使われる」ことを前提にしている
●広告は、露出する「量」から「質」へと移行しており、ネイティブアドにはそんな特性もある。コンテンツ性を高めなければ結果が出にくい

  雑誌本体にはタイプの分類や成功事例も豊富に掲載されていますので、興味のある方はご一読を。

 

 最近は、「宣伝会議」「販促会議」をスミまで読み込むことが増えました。それくらい勉強しておかないと、コピーライターとしてというよりも、プランナーとしてやっていけなくなってしまいつつあるから。やはり体系的に最新マーケット動向や広告・販促手法を管理し展開できている大手広告代理店はスゴイと思う。ぼくのようにフリーでやっている場合、泥臭いお勉強をつづけるしか手だてがないんですよ。ううう。

 

 

宣伝会議 2014年 12月号 [雑誌]

宣伝会議 2014年 12月号 [雑誌]

 

 


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